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2013年9月

2013年9月 8日 (日)

早稲田大学について

●早慶対策

 私立文系の場合、受験科目は3科目だけ(国語・英語・社会)になります。現代文はともかく、古文・漢文・英語・社会、いずれも知識がものを言う科目です。なので、大変でも覚えることをサボらなければ、どこでも確実に合格できます。関関同立(関西、関学、同志社、立命館)およびMARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)の場合、レベル的に学校のカリキュラムをこなしていれば十分です(ただし、中央の法学部だけは別格です)。たとえ高3時点で成績が酷くても、3科目に絞って頑張れば絶対に手が届きますし、国公立志望でも真面目に勉強していれば、これらの私立対策に時間を割く必要はありません。実際、進学校の生徒の大半は、滑り止めの関関同立に進学します。

 しかし、早稲田、慶応になると話は別です。この2校では、教科書や学校配布の問題集では対応できない問題が出題されます。英語だと、早稲田の入試問題はTOEFLに近いので、私はTOEFLの問題集で受験勉強していました。社会は教科書に載っていない知識が問われるので、教科書外の勉強が必要になってきます。また、慶応の場合、国語が小論文になります。私は小論文対策を自力でできなかったので、慶応法学部の受験を断念しました。小論文対策は、やはり学校の現代文の先生に添削してもらうのが一番良いでしょう。小論文を書けるようになるには、普段から考えていることを常に言語化する癖をつけることが必要です。例えば今、知事の公費でのファーストクラス使用が問題になっていますが、自分が反対の立場ならそれをどう説明するか、頭の中で骨組みを組み立て、最後に流れのある文章にする、それが必要です。

●早稲田大学について

 私の出身校である早稲田大学について。早稲田は一言でいえば「自由」です。良くも悪くも自由です。授業の出欠を取るのは語学ぐらいで、授業をサボろうと思えばいくらでもサボれます(…と言うのは昔の話で、教え子の情報によると、最近は厳しくなってきているようです)。授業は教授が一方的に喋るというパターンが多いです。悪く言えば独りよがりな授業。私の場合、既に高校の時点で教師の喋っていること難しくてよく理解できなかったのですが、大学ではそれに拍車をかけて分かりにくかったです。若い教授はそうでもないのですが、年寄りの教授ほど言葉が難しく、こちら側に降りてくる気はさらさらなし、正直つまらない授業が多かったです。私を含め、周りのみんなも「別に授業に出なくても、自分で本読んだ方が早くね?」というのが共通認識でしたので、だんだんみんな授業に出なくなります。法学部に関して言えば、医学部のカリキュラムが医師を養成するものになっているのとは異なり、法学部のカリキュラムは法曹界の人間(弁護士・検察官・裁判官)を養成するカリキュラムになっているわけではありません。なので、司法試験に合格する人の大半は、資格の専門学校に通っています。法学部で学ぶ内容は、民法でいえば不動産の登記、刑法でいえば犯罪の故意の内容など、一般人が日常で生活する上ではほとんど関わりのない内容です。将来法曹界に進むつもりのない生徒にとっては「つまんねえ」という感じです。そういう人たちはだんだん授業に出なくなり、バイトや合コンばっかしたり、雀荘に通いつめたり、中には堺さんみたいに演劇などのサークル活動に夢中になる生徒もいます。

 自由な校風のせいか、早稲田には自主性や独立心が強く、はっきりと自己主張する人が多かったです。反面、プライドが高く、人の言うことには耳を貸さない人が多かった印象です。早稲田出身のテレビのコメンテーターなどを見ても、田原総一郎、勝谷誠彦、宮崎哲哉、辛坊治郎、大谷昭宏、あるいは橋下徹大阪市長など、良くも悪くも自己主張の強い人たちばかりです。基本的に早稲田の人は組織で働くのには向いていない気がします。

 東京は全てが最先端なので、絶えず刺激を受けます。特にファッション・芸術・文化面での刺激が大きいです。ストイックに学業にいそしむには厳しい環境かもしれません。恥ずかしながら、私、1年留年してしまいました。私が早稲田を選んだ理由は、ネームバリューと、当時の早稲田は司法試験合格者数が東大に次いで2位だったからでした。早稲田は様々な施設やイベントが充実していますし、学生の中にも発想力がすごい人、行動力がすごい人、美男美女、おしゃれな人など、良い刺激をくれる人がたくさんいますので、楽しい所ではあります。早稲田はあまりに自由すぎるので、自分がどういう勉強をするか、何をしたいかを自分でデザインしなければなりません。大学を生かすも殺すも自分次第と言えます。言われたことをコツコツこなすタイプの人には早稲田は向いていないかもしれません。

●早稲田のバイト事情

 慶応のようなお金持ちの集まる大学と異なり、早稲田は庶民が多いので、たいていみんなバイトしています。そしてたいていの新入生は短時間で効率よく稼ごうと家庭教師会社に登録しますが、東京は供給過多なので、めったに依頼は回って来ません。家庭教師の依頼が回ってくるのは東大、一ツ橋か、医大生か、自分で営業できる人か、中学受験指導可能な人か、強いコネがある人だけです。私も最初は某大手(ト●イ)に登録していましたが、なぜか強制的にクレジットカード会社と契約させられたうえ、全く依頼を回してもらえませんでした。そして依頼を紹介してもらえない私のような早大生たちは、下落合にある内外学生センター(通称:学徒)というアルバイト紹介所に通い詰め、ハードな肉体労働ばかりするはめになります(特に「引っ越しのサ●イ」と「山●パン」は本当にきつかったです。)。しかし金が要るのでやむなく続ける、肉体労働なので金はいい、金が入ると遊ぶ、そうしているうちに学校にも行かずバイトばかりに精を出すようになります。私も大学1年のころは学徒でバイトばかりしていましたが、「こんな生産性のないことやってる場合じゃねえ!」と心を入れ替え、家庭教師の依頼を受けるために中学受験用の勉強を始めました。そして中学受験指導可能にすると急に依頼が増えました。また、生徒を合格させると、その兄弟の指導を依頼されたり、別のご家庭を紹介してもらえたりしました。今はネットで個人契約が可能になり、ブログ等で積極的に情報発信できるようになりました。そういう意味では現在の学生たちは恵まれていると思います。

●早稲田の就職事情

 「早稲田なら将来安心!」だったのはとうに昔の話で、私が学生の頃から就職できない生徒達が多々いました。私の頃でもそうなのですから、今はもっと厳しいでしょう。なんせ早稲田は一学年だけで1万人近くいますので、会社からすれば「また早稲田か…」という感じでしょう。将来会社に勤めるのであれば、「1万人のうちの1人」ではダメだと早期に認識し、在学中に勉学に励んだり資格を取得したりしなければなりません。

●早稲田を受験される方へ

 色々と書きましたが、これから受験される方々に申しあげておきたいのは、早稲田というネームバリューは世間一般で思われているほどの価値はないということです。昔から「就職に有利だから」という理由で、「早稲田ならどこでもいい」と色んな学部を受けられるだけ受けるという人が多々いますが、あまりお勧めできません。早稲田のネームバリューだけで就職できる時代は私の学生時代の頃から既に終わっていますし、何より興味のない学問を4年間続けるのは人生もったいないと思います。何のために大学へ行くのか、何を学びたくて大学に行くのか、それを決めたうえで勉強に励まれることをお勧めします。

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