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2014年6月23日 (月)

合格体験記の落とし穴

 私立の学校や予備校などがよく配布している合格体験記ですが、これは決して万人向けではないことに注意してください(特に予備校の場合、5000円~1万円につられた学生が予備校のヨイショ記事を書いている可能性大です)。勉強法は一人一人異なります。読者にとって必要なことが書かれていなかったり、逆に読者にとって不要なことが書かれていたりするので、読むのであればあくまで参考程度にするべきです。そして最も気をつけてほしいことは、人は当たり前のことは一々書かないということです。例えば東大生の合格体験記には、「赤本を一通りこなして」、予備校の場合なら「~先生の~講座を受講したことで~」などが書かれています。これらの合格者が英単語を覚えていなかったり数学の公式を覚えていなかったりすることはまずありませんが、体験記には「英単語を覚えた」などの事は書かれていません。それは東大受験生にとっては当たり前のことだからです。例えば「あなたが生きていくうえで必要なものは何ですか?」と聞かれたら、子を持つ親御さんであれば「子供」あるいは「家族」と答えたり、学生であれば「彼女」「野球」「お金」など、いろいろな答えがあると思います。そこで「水と食料と酸素」と答えると、「馬鹿かお前は?当り前だろうが!」と言われるでしょう。しかし実際は、家族や彼女や夢がなくても生きていくことはできますが、水と酸素と食料がなければ生きていけません。しかし、それは当たり前のことだからだれも答えません。つまり、人は当たり前のことは一々書かないのです。

 基本ができていない人が有名大学合格者の合格体験記を見てもあまり役には立ちません。そういう人はまず基本をこなさねばなりません。たまに生徒で「でも東大生の人がこれやって合格したって言ってたもん!」のようなことを言って英単語や漢字などの基礎を(しんどいから)やりたがらない人がいますが、基本なくして応用は解けません。むしろ、基本の固まっている人ほど応用力が高いです。「自分と向き合え。現状を知り打破する方法を考え、試せ。他人をマネても答えは出ない。本質は自分の中にしかない。」(『弱虫ペダル』金城真護)。自分の弱点は自己分析なくしては分かりません。それをせずに自分と優れた他者とを比較してその人の言う事を盲信してしまうと、とんでもない落とし穴にはまってしまいます。本を信じてその通りにやってみても結果が出せず、「この本の言う通りにしたのに!」と怒っても、本は責任を取ってくれません。自分の弱点をしっかりと分析して、自分にとって必要なことをせねばなりません。

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