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2015年7月

2015年7月23日 (木)

ゆとり教育に関して

 今さらですが、ゆとり教育について。よく、ゆとり教育を受けた世代は「ゆとりw」などと小馬鹿にされる傾向にありますが、私の知る限り、ゆとり世代の学力が低いとは全く思いません。私の世代は覚えることがたくさんあったので、ほぼ「知識力=学力」という構図が成立していましたが、ゆとり教育によってカリキュラムが減った結果、覚えることが減り、知識だけでは学力に差がつかなくなった結果、テストの問題が難化しました。単純な知識だけでは解けない、思考力を試される問題がどの科目も増えました(もっとも、その反動で、暗記ごとをおろそかにする人が非常に増えた感もあります)。その結果、ゆとり世代の思考力は強くなりました。単純な知識量に関しては上の世代の方が勝っているように感じますが、ゆとり世代は上の世代に比べ、論理立てて自己主張するのが非常に上手いです。全体的に思考力が強くなった結果、増々受験競争が厳しくなりました。昔は西高、東高、市姫…と、明らかに学力差がありましたが、ゆとり以降はそれほど学力に違いは感じません。上のレベルが下がったというよりは、全体的に学力が上がったという印象です。実際、東高、市姫、飾西いずれも大学進学率が向上しています。「なんでこの子が飾西?」って言うくらい頭のいい子が飾西に通っていたりしています(逆に言えば、その中で他と差別化できた西高の世代はすごいと思います)。

 また、ゆとり教育によって、スポーツなど勉強以外にもエネルギーを注げるようになりました。現在世界で活躍しているスポーツ選手は、全てゆとり世代です。今の若手の活躍を見る限り、ゆとり教育は決して間違っていなかったんじゃないかと思います。明らかに勉強に向いていない子供はいます。私の中学時代の柔道部の同級生で全く勉強しない子達がいましたが、彼らは早々に勉強に見切りをつけて、自分が将来どうやって食べていくかを早い段階から考えていました。ヒロくんという子は、部活の後に建築現場でこっそりとアルバイトして荒稼ぎしていました。「金も稼げるし、体も鍛えられて一石二鳥や」とのこと。今は建設業をしています。シンくんという子は一応高校には行きましたが、「勉強してもしゃーない」と悟りすぐに自主退学し、その後いろんな仕事を経験して、今は美容院を経営しています。クワちゃんという子は卒業と同時にラーメン屋で働きはじめ、二十歳で店長になり、現在に至ります。皆立派にやっています。カリキュラムを増やしたところで、やらない子はやりません。むしろストレスがたまり、荒れます。それに、大人になってからでも勉強はできます。柔道部の女性の先輩は、現在、趣味で中学生用のドリルをやっているそうです。中学時代は全く勉強せず、10点と書かれた答案用紙を紙飛行機にして飛ばしているような人でしたが、今は「勉強って結構楽しいで」と言っています。勉強以外にも道はあるんだということを学ばせるのもまた、教育であると思います。

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