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2018年8月

2018年8月16日 (木)

『傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった』小野美由紀

 最近読んだ、小野美由紀さんという女性作家の自叙伝『傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった』がかなり面白かったので紹介しておきます。内容はタイトルの通り。不登校、自傷行為、就職活動中にパニック障害、毒親(母親)との死闘など、けっこう凄まじい内容なんですが、文章は重々しい感じではなく、「クスっ」と笑わせてくれるところも多々あり、かつ困難をどうやって乗り越えてきたかが具体的に書かれています。「あ、私、病んでるな」という自意識のある女子、親(特に母親)との関係に悩んでいる女子、将来について悩みや迷いのある女子は、これを読めば救われるかもしれません。また、「うちの娘、明らかに病んでるな」と思っている母親、あるいは娘との関係に悩んでいる母親にも参考になると思います。かなりお勧めです。

 母親はシングルマザーで世間の厳しさを知っている分、娘には強く育ってほしい、そのために良かれと思って娘に厳しく接するのですが、娘にはその厳しさが愛情の裏返しであるということを理解できない。「ただ愛して欲しかった」そのサインを自傷行為でしか表現できない娘と、それが理解できない母親、最後は凄まじい修羅場の末、はじめて本音をぶつけ合うことで、ようやくお互いが理解できるようになります。私もこれまで様々な家庭を見てきましたが、時に厳しくとも、子供が親の愛情を感じられているところは皆、うまくいっています。結局、伝え方の問題なんですよね。

2018年8月11日 (土)

ズルはダメ!

●ズルする奴は救いようがありません

 私の経験上、絶対に成績を上げることのできないタイプの子供がいます。「宿題を全くしない子供?」ではありません(ちなみに宿題とは、私が独自に出す宿題ではなく、学校(中学受験であれば塾)から出された宿題のことです)。家で全く宿題をしない子供でも、正直に「やってません」と言ってくれる子供はまだ「いい子」です。「見込み十分アリ」です。宿題を全くしてこなくても、家庭教師の時間内でできる限りのことをすれば、決して高望みはできませんが、ある程度までは対処できます(子供が何か厳しめのスポーツをやっている場合は、子供の集中力が非常に高いので、さらに高いレベルまで対処できます)。また、子供が家で宿題をしないのには必ず理由があるのですから、子供がその理由を正直に話してくれれば、そこを改善するための具体案を出すことはできます(経験上、勉強の難易度を下げ、家庭の環境を変えれば、うまくいくことが多いです)。「正直の頭に神宿る」です。

 絶対に成績を上げることのできない子供、それは、ズルをする子供です。ズルをする子供とは、典型的なのは、宿題の答えを丸写しして「宿題やりました!」と平気で嘘をつく子供です(宿題が出されているのに「出されていません」と嘘をつく子供や、宿題をやっていないのに「やりました!」と嘘をつく子供も)。私は基本的に子供を叱るということをほとんどしませんが、子供がズルをしたときだけは、かなり叱るようにしています。ズルをして得られるものはありません。仮に子供の頃にズルをすることで味をしめてしまうと、その子供は大人になってから大いに苦労することになります。子供のズルを見破って叱るのは、大人の役目だと思っております…というのは建前で、私自身、子供にこれをやられるとたまったもんじゃありません。私は子供に対し、「宿題をしていなくても決して叱らないから、やっていないときは正直に言って」と伝えております(その前提として、親御さんにも、子供が宿題をしていないことに対して頭ごなしに叱らないようにお願いいたします)。それでも、何度注意してもズルをやめない子供がいます。つまらない虚栄心を優先させ、「こいつ(私)は騙せる!」と思うらしいです。正直、こういう子供は相手にしたくありません。こちらの精神まで腐ってしまう。こういう子供は「見込みナシ」ということで、契約を解約させていただいております。

 生きていく上で嘘をついたりズルしたりすることもたまにはあるでしょう。ただ、自分に手を抜く奴はダメですね。自分に手を抜く奴は死ぬまで自己実現とは無縁のまま、ゴミみたいな人生を送るしかありません。それは親のせいでも環境のせいでもなく、自分のせいです。

●親がすべきたった一つのこと

 親がすべきたった一つのこと、それは、子供のズルを見破って叱ることです。「ズルはダメ!」、これは知人の受け売りですが、細かい小言は言わないかわりに、その「ズルをしない」というラインを超えたときだけは徹底的に叱る、それだけで十分です。テストの点数が悪かろうが、宿題をやってなかろうが、それは本質的な問題ではありません(それに対して叱ってしまうと、子供は「叱られまい」とズルをするようになります)。テストの点数を上げるための方法も、勉強に集中するための方法も、教えることはできます。ただ、ズルをする性格は、簡単には矯正できません。親は子供が小さいときから、そこに敏感になっていなければなりませんし、そこさえしっかりしていれば、子供は真っ直ぐに育ちます。

2018年8月 5日 (日)

働くのもアリ

 「子供が家でゲームやネットばかりして全く勉強しない。どうしたらいいでしょうか?」よく受ける相談ですが、そもそも勉強とは「する」ものであり、「させる」ものではありません。人間には誰しも、あることを知りたい、理解したいという根源的な欲求があり、それを満たそうとする行動すべてが勉強です。ところが、良くも悪くも、義務教育によって、私達は自分の学ぶ意志とは無関係に、決められたことを勉強「させら」れます。それを「面白い」と感じられる人は幸運ですが、大多数は「なんでこんなことしなくちゃいけないんだ?」と感じるでしょうし、それがむしろ自然なことです。そんな「面白くない」ことよりも、面白いゲームやネットにはまるのは当然です。

 そういう子供に「勉強しろ!」と言っても、勉強の必要性が理解できない子供にはストレスにしかなりません。一番良いのは、放っておくことです。親が「勉強しろ!」と口うるさく言うと、子供はそれをストレスに感じて余計に勉強しなくなります。当然ながら、家で全く勉強しなければ高校に入れませんし、その結果、働くしかなくなるでしょうが、それは決して悪いことではありません。就職して、そこで上手くやっていけるのであれば何も言うことはありません(「高校ぐらい出てないと恥ずかしい!」とか言う親は論外です。中卒で社会的に成功している人なんてゴロゴロいますよ。)。逆に、就職したくても「中卒お断り」でそもそも就職ができない、仮に就職できたとしても上司の言うことが全く理解できない、そして周囲から馬鹿にされて悔しい思いをする。そこで初めて自分の教養のなさを痛感して、勉強する意思が生まれるでしょう。これが本来の勉強の正しい順番です。「勉強は必要だな」→「よーし、勉強しよう」です。目的意識のはっきりした人間は強いです。多少のハンデくらいあっという間に覆せますし、実際にそうやって有名大学に合格した人なんていくらでもいます。

2018年8月 2日 (木)

未だに根深い女性差別について

 「今一番ホットな大学は?」間違いなく東京医科大学でしょう。官僚の息子の裏口入学問題に加え、今回明るみになった女子受験生に対する一律減点措置。人権意識の欠片もないですね。これのどこが「公益」法人なのやら。他の私立も、叩けばホコリが出てくるのではないでしょうか?私の経験上、はっきり言って、女子の方が圧倒的に優秀です。基本的に女子は真面目で男子は不真面目です。女子は男子みたいにズルしませんし、男子みたいにすぐに泣きごと言いません。これまで一体どれほどの女子の才能が、時代錯誤の差別主義者によって潰されてきたのか。

 ただ、この問題の本質は、個別の大学の倫理どうこうよりも、現在の入試制度において公平性を担保する仕組みができていないことです。教育内容に関して公権力が介入できないよう、大学には幅広い自治権が認められており、どういう生徒を入学させるかに関しても、ある程度の裁量が大学には認められています。もっとも、今回のことを受けて、政府は各大学に対し、採点基準や生徒の個別の得点を可視化することを義務付ける流れに進むでしょう。もし、医学部に合格できず、医師になることを断念した女性の方がいれば、今からでも再挑戦する価値はあるのではないでしょうか?本当は合格点に達していたのかもしれませんよ。人生100年時代、妥協して無難な人生を送るよりも、後悔のないように、やりたいことをやった方がいいと思います。

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